この国

国連という錯覚

この1週間のラスベガス旅行。長いフライト、時差ぼけもあり、いくつも本を持ってゆく。以前から読みたかった本。「国連」という錯覚―日本人の知らない国際力学作者: 内海善雄出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社発売日: 2008/09メディア: 単行本 クリック:…

パラダイス鎖国とザ・ウィンザーホテル洞爺

子供の春休み。北海道に行く。ホテルはサミット開催場所でもあるザ・ウィンザーホテル洞爺。3年前、このホテル内のフレンチレストランのミッシェルブラスでは、こんなに旨いのかと驚かされた。もう一度来たいものだと思っていた。この時期、予約で一杯だろ…

国産とパーソナライズ

英国人のリサーチャーは日本のモバイル検索が進んでいると信じて来日してきた。しかし、ネットの世界を見る限りでは検索の領域では日本はグーグルに完敗しているようにも見える。たしかに、日本はモバイルインターネットを使う量は欧米を凌駕している。10…

珍しく気になる

世界のケータイユーザーは「かかってくる電話ほど重要なものはない」と考えている。日本が国際社会と付き合っていくためには「電車に乗っているのであとでおかけ直しください」はいつまでも通用しなくなると思うのだが、読者の皆様はいかがお考えだろう? ケ…

 電車のなかで化粧をする女の子に思う

R-bodyに向かう山手線のなか。 行きの電車に、コンビニのサンドウィッチを食べ、パック入りの牛乳を飲んでいる女の子がいた。 帰りの電車に、鏡を片手に念入りに化粧をしている女の子がいる。電車のなかで大きな口を空けていたり、目を見開いたり、口をすぼ…

 EUも携帯は景気が良いようで

Penetration in Europe is now at 103% of population (up from 95% in 2005). Penetration is highest in Luxembourg (171%), Italy (134%) and Lithuania (133%).欧州の人口に対する携帯保有率は103%。ルクセンブルグでは171%、イタリアでは134…

 この国はブロードバンド世界1なのか?

あちらこちらで、日本はブロードバンド大国、世界で1番と聞いたような記憶がある。 これを見るとすでに、米国、中国に抜かれている。 人口が多いのだから絶対数では負けてしまうのも当然か。 Broadband Zooms Around the World ただ、よく読んでみると、ブ…

 Second Lifeも良いが

最近、日経まで、Second Lifeが新しいビジネスチャンスのようにもてはやす。正直言って、この仮想空間は気分が悪くなる。眩暈すらする。ネット依存の恐怖―ひきこもり・キレる人間をつくるインターネットの落とし穴作者: 牟田武生出版社/メーカー: 教育出版発…

私たちの誇り

JALメンバー限定の情報誌「Agora」。 グレゴリー・クラーク先生が、私たちの誇りというタイトルでエッセイを書いている。最近、日本が誇るべきものが、漫画やゲームという意見が多い。 それはそれでよいのだが、本当に誇るものがあるのではないかという視点…

 「なぜ、算数を学ぶのか?」

最近の子供は、「なぜ、学校に行くのか?」、「なぜ、算数を学ぶのか」と親や教師にたずねるらしい。われわれの世代は、学校にいくのは当たり前で、算数を学ぶのも当たり前だった。実は、この質問に大きな社会の変化が潜んでいる。下流志向──学ばない子ども…

 本当にいる

ゴルフ場での食堂。初めて見かける女の子が、ラーメンを運んできた。「ラーメンの方(ほう)、こちらでよろしいでしょうか」と言う。 「うな重の方(ほう)、こちらでよろしいでしょうか」と言う。「・・・の方(ほう)」。最近の若者は丁寧語のつもりで、使…

Google本で有名になった佐々木俊尚氏の新刊。今回はWinny裁判の顛末を語ることから始まる。それは本書の半分程度。そこから派生して、後半では、この国がデジタル、ネットの世界で米国に先を越された経緯を語っている。当然のことながら、この書が解説してい…

 地図ひとつとっても

「知の技法」のなかで中村雄祐氏がフィールドワークについて学生に説明している。そのなかの事例がたいへん興味深い。 中村氏はフィールドワークによる研究活動として1987年初頭にマリ共和国でしばらく暮らしたそうだ。その村に住む人々は昔から住む人々…

快適な仕事術

以前にも紹介した仕事術、GTD(Getting Things Done)の伝える重要なメッセージは、つねに頭のなかをカラにしておけ、ということだと理解している。というもの、記憶というのはいい加減なモノだし、いろいろ気になることを頭に残している状態では、頭が働かな…

ラスベカス

今回の旅行の最後はラスベガス。部屋からは無線LANは使えない。テレビの後ろにあるケーブルを利用しろとのこと。イーサーネットを差し込むとこんな表示。 24時間で10ドル。無料のサービスではないと一瞬、利用することにためらいがあるが、その一方で安…

こういう国だった

2時間もの間道を間違えながら思い出した。もう昔のことだから、かなり美化していた。実は米国留学時代もこんな感じだった。なんだか知らないがいろいろなことが起きた。その都度大きなダメージにならずにリカバリーしてきた。車のガラスを割られた、車のク…

 コミュニケーションツール

今回はプライベートのため、英語での会議ですべてが理解できない気持ちの悪さとか、英語でのプレゼンの準備などの一切のプレッシャーが無い。そのため、じっくりといまの環境を見つめられる。夜眠れなくても全く気にならない。初めての地で道に迷うことすら…

 道に迷い悟る

パルアルトから2時30分以上かけて知人を訪問した。かなり丁寧な地図をもらっておいたのだが、道に迷った。本来北東にいくはずが北に向かっていた。いくら走っても目印にしていた表示が見えず、途中でフリーウェイを降りた。朝早くの時間だったが、幸い女…

 ロケフリを買おうと思ったら

米国に遊びにいくついでにわが家にロケーションフリーを取り付けておこうと思い立った。そうすればホテルで眠れない夜に備えDVDをもってゆく必要がない。そんなところにこのニュース。 ノバック、「スカイプ」を使ってテレビが見られる外付けチューナー I…

 がんばれ総務省

このブログで2006年4月5日に書いた「この国と通信のあり方」。 そうすると、この国として目指すべきは、そのユビキタスをいかに実現するかであり、そのための政策が次々と顕在化してくる状況だ。例えば、ユビキタスという定義のひとつが、「どこでも」使える…

 見えざる手は通信市場で機能するか

通信と放送の融合。この本でビットが立ったこと。電波利権 (新潮新書)作者: 池田信夫出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2006/01メディア: 新書購入: 3人 クリック: 164回この商品を含むブログ (93件) を見る 放送のデジタル化といえば衛星。田舎や山奥には有効…

 ブランド3題

「すべてのブランドは病んでいる。」と帯タイトルを付けた本。「ブランド」。ブランド作者: 岡康道,吉田望出版社/メーカー: 宣伝会議発売日: 2002/11/01メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 44回この商品を含むブログ (20件) を見るブランドというよりは、…

 バチがあたらない時代

ほんの少し前のこの国。特に、田舎では、家に「鍵」がなかった。平和だったからだ、と言えば簡単だ。実際は、家に盗られるような貴重品自体が無かった。家族全員で出かけて家を空けてしまうことが無かった。つまり、絶対に誰かが留守番をしていた。野菜など…

 女子中学生、居酒屋へ

女子中学生といっても娘のこと。また、酒を飲ませたわけではない。昨日、どこかで飯を食おうということで、行ったのが「世界の山ちゃん」。日曜日の夜に居酒屋の予約など不要という家内の楽観的な言葉を信じたのが間違い。南池袋店に行ってみると満員で、待…

 イチローと日本人論

日本人が特殊や特別であることに誇りをもつべき。「国家の品格」以降、日本人論に関しては「ビットが立っている」。JALカード会員むけの情報誌である「Agora」。普段であれば写真にぱらぱらと目を通す程度。しかし、4月号のグレゴリー・クラーク氏の「逆説の…

 通信行政とリーダーシップ

よもや、通信行政が米国流の「市場原理」を盲目的に信奉し、この国や通信市場を考えていることは無いと思う。きっと、通信行政が考える、この国のあるべき姿が伝わっていないだけだろう。うまく伝えないと、こう言っているように聞こえてしまう。 「通信市場…

 「武士道」は遠くになりにけり

「国家の品格」に触発され、新渡戸稲造の「武士道」を読んでいる。行きつけの本屋はたいしたものだ。文庫本のコーナーを一生懸命に探しても見つからない。こんな有名な本なのにけしからんと思い、立ち去りかけた。ところが、入り口付近、「国家の品格」の隣…

 びじねすまん、かくあるべし

ビジネス理論といわれるものの多くが、米国のBスクールなどで体系化されているように思いがちだ。たしかに、数多くの書籍が出版され、翻訳されている。日本の多くのビジネス書も読んでいる。これらを書く人々は、自分の体験だけで語るケースはとても少ない。…

あと5年遅ければ

長男が受験をした。通っていた高校は自由奔放を旨とする学校であり、暗記などという受験スキルを教えなかったらしい。そのため、暗記は、トランプの神経衰弱と大差ない「ゲーム」であるというルールがわからないまま今年を終えてしまった。しかし、あと5年…

M&A

10年も前になるだろうか。何千億円、何兆円もで、企業を売買するなんて、なんてカッコいい仕事だろうと思っていた。その数年前には米国のビジネススクールでひととおりの理論も学んでみた。今回、思い出してみようと、本を読んでみた。この本を読んで、当…