ビットが立っている?


 業界用語かもしれない。「ビットが立っている」と良く言った。これと同じ表現をコーチングでは、「レセプターを開く」と教わった。そして、Bスクール時代のマーケティングの授業では、Selectve Exposure(選択視聴)として教わった概念が、自分のなかではつながっている。


 このSelective Exposureの例が一番説明しやすい。これは、人間は自分の関心のあるものにしか目を向けないという現象だ。例えば、犬を飼ってみないとわからない世界がある。これまで、TVでドックフードの宣伝など注意して視たことなどなかった。ところが、犬を飼いはじめみると、立て看板を含め、以前はあることすら気が付かなかったものが見えてくる。マンションを買おうと考え始めると、それまで景観を汚すと邪魔扱いしていた電柱のチラシにまで、目がいったりすることと同じだ。


 コーチングでは、この「レセプターを開かせる」ことが大事だと教える。仮に、1時間指導をするにしても、相手の関心の無いことでは、いくら時間をかけても効果が薄い。しかし、相手が深い関心さえあれば、10分でも、その意味を自らが理解する。

図解コーチングマネジメント

図解コーチングマネジメント


 これはコーチングだけの話ではない。自分自身の成長という点でも重要だ。ネットのなかには情報があふれている。あまりにも多すぎて、RSS、アラートで自分の関心のある領域だけに情報を絞り込んでしまう。しかし、この狭い領域を超えて、新たに生じている現象は山ほどある。また、同じ情報を見たとしても、レセプターが開いた状態で無いと、その意味合いがわからず、見ているだけで通り過ぎてしまう。


 とはいえ、ネットの世界は心得たものだ。この「はてな」などは、わざわざ私にかわりビットを立ててくれている。