2010年NTT解体

日経BP社のシリーズもの。知られざる通信戦争の真実とサブタイトルがついている。この装丁を本屋で見かけると、つい手にとってしまう。

2010年NTT解体―知られざる通信戦争の真実

2010年NTT解体―知られざる通信戦争の真実

今回の題材は、竹中懇談会とNGN発表後の顛末。内容は時系列。いつ、どこで、だれが何をしたという記録的な内容。数年後に読むと、まとまった資料としての価値があるのだろう。そのほか、関係者のインタビュー。いずれも、日経コミュニケーションに掲載されていた内容を再掲。

おそらく、この本のなかでは、「2010年 NTT解体」というタイトルが一番インパクトがある。終章の「2010年に向けて通信業界が進む道」が5ページ程度。何か見えているというよりは、取ってつけたようなまとめだ。きっと、本の企画ありきのなか、短い時間で、これまでの記事の素材を集めたと見受けられる。

つまり、世間から「NTTと通信業界の再編」には注目が集まるであろうとのヨミがあるということだ。本の内容は退屈だが、いまこのタイミングで、テーマを選んだことには全面的に同意する。