ジジのライン

Mejiro2006-11-13

子供のころ飼っていた犬は首輪とくさりでつないでいた。散歩の最中に、誤ってくさりを手放そうものなら、走って逃げ回った。心からかわいがっていたが、飼い主が子供だ。しつけの方法などまったく知らなかった。もちろん、野良犬を拾ってきたので、くさりにつながれるような生活にも違和感は持っていたのかもしれない。

朝、出勤するために玄関をあけるたびに、その犬が逃げ出し走って追いかけたことを思い出す。

ジジは朝見送りをするようになった。ここ最近、毎日、私が玄関をあけると、ジジは玄関からの景色をじっと見ている。しかし、決して玄関の外にはでない。そして、廊下を歩いている私をずっと玄関の内側で見続けている。

間違いなく、ジジは家のなかと外が区別できている。そして、玄関のラインからは一歩も踏み出さない。もちろん、散歩のときは別だ。散歩と見送りの違いがわかっている。さらに、このラインを認識している。

2,3歳の人の子供でも、外の誘惑には勝てないだろうに。