NGNは何をかえるのか

NGNのインターフェースは3つ。加入者回線との接続にUNI。他の網との接続にNNI。アプリケーションとの接続にANI。フィールドテストではUNIは光ファイバーの接続しか想定していないようだ。

ということは、メタルとDSLとの組み合わせではNGNに接続できない。またNTT東西は2010年までに3000万の光ファイバーを敷設すると計画している。メタルは4年前に通知すれば撤去できる。代替回線がある場合には1年前の通知でも良いらしい。

DSLの事業者はNGNに接続できないということだけならば、ISPに卸す事業の形を新しい姿に段階的にシフトしていくことはできそうだ。しかし、NGNと同時に光ファイバーも敷設ということになると、メタル回線がなくなるので、DSL事業者はNTTの光ファイバーも再販することになるのだろう。ただし、こうなるとDSL事業者の価値とは何かと考えさせられる。DSLは、メタル回線をDSLAMを介して高速化するという役割を担っていたと言える。しかし、光ファイバーにおいてDSL事業者が提供する価値は少なかろう。さらに、DSL事業者はISPにホールセールしている。ISPはインターネットを提供する通信事業者であり、NGNではない。

NGNの加入者であればNNI経由でインターネットは利用できる。おまけに、NGNは電話を置き換えるということなので、いまだに黒電話を大事に使っている家でさえ光ファイバーに加入しないと、電話が使えなくなってしまう。あるタイミングでセットトップボックスでも送られてきて、家にある黒電話を取説どおりに配線すると、光電話になっているという構図だろう。

紆余曲折はありそうだがDSLISPの組み合わせは稀少な存在になるのだろうか・・。