コミュニケーションツールと転職

Mejiro2008-09-02


その昔、転職をしなかった理由
随分と若いころ、転職を思い留まらせた理由のひとつには、同じ会社内の仲間との連絡が途絶えるのは困るというのがあった。同じ社内であれば、顔を突き合わせているし、内線電話や社内の電話帳もあり、いつでも簡単に連絡が取れる。しかし、会社を離れてしまえば、そのいずれも難しくなる。夜や土日に頻繁に電話をするという訳にもいかない。


会社のドメイン時代
やがてeメールが普及し始めた。当時は会社のドメインのメールをメインに利用しており、プライベートなことも含めて、会社のドメインのメールを利用していた。こうなると、この会社のドメインのメールを利用できないということは、社内外を含めて仲間との連絡が途絶えるということになりそうだった。


Webメールが変えたこと
ここ4,5年はGmailを初めとするWebメールが便利になってきた。Webメールなので、インターネット環境があれば、社内外、国内外問わず会社のドメインとは全く無関係にメールアドレスを持ち続けることができる。今は、プライベートの友人とは、Gmailでしか連絡はしない。そうなると、会社のメールアドレスのドメインと無関係に仲間との連絡手段を維持し続けられる。(もちろん、Webメールではなく、ISPドメインのメールでも同じ)


携帯の使い方
会社の業務用の携帯端末を利用していると、会社を代われば携帯の電話番号が変わる。その対策として、マイ端と称して個人用の携帯を常時もっている人もよく見かける。プライベートの友人には、その番号しか教えないのであろう。もちろん、会社の業務用の携帯からプライベートな用事で連絡するというのも、おかしな話なので、結果としてそうならざるを得ない。最近の、2つの携帯番号を1つの携帯が持つ2 in 1などは、そのニーズに応えているのは間違いない。

自分の場合は、この2つの携帯を持ち歩くという運用に耐えられないことも、経験上わかっている。ひとつの携帯をかばんに入れっぱなし。気がつくとバッテリー切れ。または不在着信。そうなると、持ち歩く意味も無い。


Gmailのハブ化
そうして行き着いたのが、Gmailをコミュニケーションツールのハブにする方法。Gmailの転送機能(フィルターとして設定)で、友人にはGmailに連絡してもらうように伝えておけば、そのGmailへの着信はほぼリアルタイムで、携帯に転送される。携帯のeメールアドレスはまず教える必要も無い。携帯からでも、このGmailのアドレスにメールを送ってもらえば、携帯のeメールと何ら替わることは無い。さらに、会社のドメインのメールの転送を設定(会社のセキュリティポリシー次第)しておけば、いわゆるpushメール状態で、notificationとして利用できるので、席に戻って返信をだせば良い。


FacebookやLinkedinがもたらしたこと
さらに、最近のコミュニケーションツールであるFacebookやLinkedin。メールを頻繁にやり取りするほどの仲でも無い仲間も含めて、何をしているのかわかる。仕事や会社の情報もあるが、アップロードされた写真やUpdate status(近況)に書き込まれた一言を見るだけで、いつも合っているような気持ちになる。海外に留学している若者が頻繁に学校の模様の写真をアップロードしている。見ているだけで、こちらもワクワクしてくる。アメリカに戻り他業界でCEOをしている元の上司が、Linkedinを辿って、また通信業界に戻るのでよろしくなんてメールを送って来たりする。こんなこともかなり面白い。


こうして、ひと昔前は会社は遊び仲間も大きく包含していたが、最近は会社と仲間は一部が交わる2つの円のような関係になる。情緒的な人間でも、このコミュニケーションツールがあれば、どこでもだれとでもやっていける。そんな時代になってきた。