翻訳もたいへんだ

「論理ノート」。

論理ノート

論理ノート


いくつかの書評ではさえない評価が見られた。たとえば、あたりまえのことが書かれえているの類だ。しかし、書店で、このシンプルな体裁と立ち見の印象で購入してみた。

論理の本なので、あたりまえなのはしょうがない。いや、この本をあたりまえといえるのは、たいしたものだ。

論理とは実は身近なことだ。われわれの読む文章や会話すべてが論理からなりたっている。それは、たとえば、

xxxだからxxxだ。のように、

前提と結論の組み合わせがわかりやすい例だ。

ただ、すべてがxxxだから、いくつかもxxxだ、

であれば正しいが、

いくつかがxxxだからすべてがxxxだ、

では間違いだ。

こんな論理の仕組みが説明されている。
しかし、実は難しい内容をとてもわかりやすく書いている。それも日本語としてわかりやすい。英語本の翻訳なのにだ。翻訳とはいえ相当内容が理解できていないと書けないだろうと思い巻末を読む。翻訳者は専門家をたずねて適切な訳について指導を受けている。

翻訳もたいへんな仕事だ。