ビル・ゲイツがあせる気持ちもよくわかる
さすがに、自分でパワーポイントやワードの資料を作らないというエライ人たちは、グッと少なくなったと思う。ほんの数年前は、この方々は忙しすぎて、また部下の仕事を奪ってはいけないという遠慮もあってか、この手のツールのリテラシーに不安があったようだ。もし、幸いにも、まだたくさんの部下に恵まれ続けているのであれば、これらのツールをあえて学ばず、もう少し待ってしまうのも手かもしれない。
- 作者: 小川浩,後藤康成
- 出版社/メーカー: インプレス
- 発売日: 2006/03/01
- メディア: 単行本
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Web2.0ブックの前半は、Googleがいかにすごいか、初めての方々にもわかりやすく説明している。しかし、本の後半部分には目を引いた。Webがプラットフォームというのは、こういうことだ。早速、Googleが、AjaxWordである、"Writely"を買収というニュースまで流れている。そのほか、アウトルックと全く同じLook&Feelの"Zimbla"、"Thumbstaks"はパワーポイントのようなものまでもがWeb上で作成できる。
これまでWindowsのようなOSがプラットフォームだと言われてきた。それは、ワード、エクセル、パワーポイント、アウトルックというアプリケーションがOSに依存してきたからだ。しかし、もはや、これらのビジネスマンに身近なアプリケーションが、Webで手に入る。インターネットにアクセスさえできれば、OSにこだわらない。Webがプラットフォームになり、その引き替えに画面の片隅に数行の広告が掲載される程度のことだ。
何かの記事でビル・ゲイツが、「広告入りのWordなぞ使いたくないだろう」のような趣旨のことを言っていた。こう言わざるを得ないほどあせっているのかもしれない。Web2.0の時代には、User InterfaceとなるアプリケーションのためにWindowsにこだわる必要がなくなる。また、オフィスでの仕事を家庭でするために、オフィスと同じOSやアプリケーションにする必要もなくなる。
こちらの業界のことは良くわからない。ただ、私が、ビル・ゲイツやスティーブ・バルマーであれば、発売を延期してでも、「さすが、わかってる」という製品を世に出したいだろうな。