車がなくなった

昼は麺でも軽く食べたいねということになり、サイミンの店を探す。ガイドブックを見るが、カイルアの近くには発見できず、キングストリートあたりの店は日曜日は休日とある。そこで、Zippy'sを思い出し、早速むかう。サイミン、ロコモコ、チリを頼む。この安定し、それなりに、こなれた味に満足。

夕方はタンタラスの丘へ。虹がかかり、見事な逆U字型を丘から観る。


そして、焼肉でもとアラモアナショッピングセンターのすぐそばにある焼肉コリアハウス(高麗園)へ。奥に細長い店で、駐車場が店に沿ってある。ちょうど車を駐車するスペースが埋まっていた。その駐車場を通過するとアラモアナショッピンセンター。通路沿いにたくさんの車が路上駐車をしている。その延長のつもりで、隣の駐車場に車を停める。短い時間だし、夜だし、特に問題も無かろうと油断していた。

食事を終え、約1時間後、車に戻る。停めたはずの場所、オレンジのJeepは、きれいさっぱりと消え去っている。一瞬、盗まれたかと思う。貴重品を車に残さなくて良かった・・なんていうことも頭に浮かぶ。

少し冷静になり始める。よく見ると、駐車した場所は有料の駐車場らしいことが判明する。そのスペースのど真ん中に料金支払いの機械が置かれている。その機械を観てみると電話番号が書いてある。あまりの鮮やかさと、この1時間に足りない時間に、車を運んだのかと、半信半疑ではあったが、電話をかけてみる。

すぐにアナウンスが入り、805(エイト オー ファイブ)のxxxxにかけろと言う。しかし、何度かけても繋がらない。ワイキキならば、なんとか帰りつけだろうが、さすがにカイルアまでタクシーや、バスなどの交通手段で帰るというのも現実的ではない。そうなると、明日ゆっくりという訳にもいかず、何とかして、車を取り戻さなければならない。

何度かけてもつながらないが、ふと気がつく。845(エイト フォー ファイブ)かと。早速試してみると、ビンゴ。話を聞くと、車は運び、空港の側に保管していると言う。そこの住所を教えろ、どうやって行けばいいんだ、などというやりとりをしていると、タクシー会社の電話番号まで教えてくれる。

タクシーを呼び、住所を伝え、その空港側の保管場所にむかう。15分程度の場所だが、真っ暗な倉庫街。住所のあたりをタクシーで探していると、レッカー車が置いてあり、耳ピアス入りの若者が見つかる。タクシーの運転手がレッカー会社名を確認すると、そうだと言うのでその場で降りる。

車の修理工場のようなガレージに、オレンジのJeepが停められている。それだと確認すると、それらしい書類をだし、IDを見せろという。日本の免許証を見せるが、もちろんわからない。そのため、名前を教えろというので、スペルを教える。書類に記載が終わると、160ドルだと言う。レッカー代なのだろう。



一刻も早く車を手にしたいので、素直に支払う。支払いが終わると車をパワーリフトで、外に運びだした。こんな感じで、あっという間にレッカーしたのだろうとわかる。家内と娘によると、こちらが車に乗り込んだとき、先方の2人がお互いにグーをあわせていたという。騙されたとは全く思わないが、彼らの今晩の稼ぎなのかもしれない。