ライブに行く

金曜日の夜、ライブに行く。

中学生だったころ、コンサートといえば武道館、新宿厚生年金会館、中野サンプラザ。チケットを買うために、青山のウドー音楽事務所に並んだ。もちろん、すべてが外タレ。そういえば、あのころ、日本のミュージシャンはどこでライブをしていたのだろう。森園勝敏率いる四人囃子のコンサートには何度か行った。あれはどこだったのだろう。記憶も定かではない。

それから30年近く経っている。エルレガーデンのライブのDVDをいくつか視た。聴衆はみんなスタンディング。人の頭のうえを転がっているやつもいる。もちろん、全員が立って踊っている。手を上げている。ぐるぐる回っている。おやじがこの人ごみのなかに入るのはたいへんだろうと思っていた。また、少し醒めてみると、みんな荷物やコートはどうしているのだろうと、つまらないことも気になっていた。今回はその疑問も解消した。

ライブの場所であるSHIBUYA BOXXは渋谷NHKの向かい。本当に箱みたいな建物。SHIBUYA AXという大きなライブの建物の裏。ゲートをくぐってすぐ、外にコインロッカーがある。若者たちはそのロッカーに荷物を預けている。Tシャツに着替えているのもいる。そして、首にはタオルを巻いている。それが、最近の騒ぐライブの定番の支度らしい。

http://www.shibuyaboxx.com/map/image/map.gif

おやじはコートと通勤カバン、もろもろの小物を預ける。そして、中へと進む。チケットを見せる。すぐ横で500円のドリンクチケットを買う必要がある。その先がライブ会場になっている。ドアを開け入る。広さは大きな教室程度だろうか。かなり近い距離にステージがある。全員がスタンディングなので座席など無い。

最近のライブはみんな立ち放しで踊る(踊ると言っても片手を挙げ、跳ねるだけ)。そのため、座席が必要無いようだ。

こちらはおやじなので冷静に観察する。ホールの前にはTシャツで首タオルの若者たちが集まっている。踊る気満々という感じだ。ホールの後ろ側は静かそうな若者が壁に背をもたれている。真ん中の空間があいている。もちろん、おやじは真ん中より少し後ろめに自分のポジションを見つける。

ライブのチケットは前売りで2000円。以前エルレガーデンのチケットを予約しようとしたが、全く取れなかった。今回行ったのは、以前、このブログで紹介した、Baby Rock Diamond レーベルのアーティストのライブ。 Sandy Beach Surf CoasterやGlory Hillsたち。

Baby Rock Diamond

Baby Rock Diamond

  • アーティスト: オムニバス,WATER ROOM feat.TAKUYA(GLORY HILL)&MAYU(Sandy Beach Surf Coaster),GLORY HILL,Sandy Beach Surf Coaster,WATER ROOM,スガシカオ,RICHARD LYNN CARPENTER,TAKUYA,MAYU,JOHN BETTIS,ALBERT LOUIS HAMMOND
  • 出版社/メーカー: Baby Rock Diamond
  • 発売日: 2008/01/23
  • メディア: CD
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エルレガーデンなどと違い、彼らを知っているファンは多くないはず。完全な先物買い。おそらく、相当好きな人たちしか知らない。これが先物買いの特典。つまり、混んでいない。適当な距離感で楽しめる。感覚としては、学校の教室で友人のライブを聞いている程度。娘のバンドのコンサートと大差ない距離感。これが、人が知る前に知るというメリットだ。Queenだってそうだった。中学生のときだったか日本の初来日コンサートに行った。本当に一部のファンしか知らない時だった。

ただ、当時は外タレのコンサート程度しか情報がなかった。日本のバンドはほとんど存在していない。もちろん、インディーズのロックバンドなど知る術も無い。フォークソングが全盛だったこともあろう。

ロックバンドはあることはあった。そして、たまにそのステージを見にいったことも記憶している。しかし、実力は圧倒的に違う。最近の日本の若者は相当うまい。自分が若いころと音が違う。演奏のパフォーマンスというか、プレゼンテーションというか、デリバリーの能力が遥かに高い。音も良いので、本当に気持ちが良い。


気持ちよく演奏している若者たちを見ていると自分も演りたくなる。あのリズムで、あの音。自分でできたら、さぞかし気持ちが良かろうと心から思う。